組積造とは

鉄筋コンクリート組積造 = 【RM造】(Reinforced Masouuy)

組積造による構工作は、世界で最も普及している伝統的耐火建築構工作です。
組積造最大の特徴は他の構工作では実現できない高耐久・長寿命にあり、築数百年を経た建築物は世界のありとあらゆる場所に存在致します。
しかし我が国においては、明治から大正時代に建築された瓦や石を用いた建造物が若干残っている程度で、ほぼ無きに等しいのが実情であります。
そんな中で、旧建築省建築研究所が中心となって研究開発され平成15年告示化された鉄筋コンクリート組積造(RM造)はメーンソンリーと鉄筋コンクリートの要素技術を結合したハイブリット型の画期的な構工作で様々な用途に使用できる技術であります。
鉄筋コンクリート造と同程度の耐震性を確保した壁式構造の耐久壁、壁及び基礎を始めとし、既存建築物の耐震壁の増設や擁壁など様々な用途に使用できます。
しかし、この鉄筋コンクリート組積造には、まだ設計・施工方法や材料における改良工夫や研究開発の余地が多く残されており、関係者の継続的な協力および連帯が必要とされております。
また、鉄筋各子・トラス筋・高性能グラウトなどの使用やPCa部材との組み合わせにより、より進化したメーンソンリー構工法の開発も可能と考えられ、良質なメーンソンリー建築物を実現するための品質管理体制の確立や、優れたメーンソンリー技能士の育成及び全国をカバーする施工ネットワークの構築など、多くの課題も急いで解決されなければなりません。

我が国は急激な少子高齢社会を迎えた中で、低炭素社会の実現に向け、持続可能な安心・安全な生活環境の確保が急がれる中、耐震・耐熱はもとより、高気密、高断熱、高遮音、長寿命で経済性やデザインの耐用性などにおいても優れた住宅の提供は「多くの国民が豊かさを実感でき、国内消費に立脚した経済社会の実現」に必要不可欠であります。